3月27日例会


会長の時間

 会長の時間を務めます。

 先週開催されました7・8グループのIМにたくさんのご参加いただき有難うございました。「自衛隊の髭の隊長」で有名な参議院議員の佐藤先生の講話には、イラク派遣の自衛隊員・その家族に対するバッシングなど関係者しか知り得ない裏話をしていただき、感動して泣きそうだったという声が多数、聞こえてまいりました。

 その後のファシリテーションを活用したディスカッションがあり、我がクラブからも黒田ノミニーに参加していただき、ロータリーの意義等について活発な意見が飛び交いました。

 緊張された数名のパネラーの中においても、黒田さんは落ち着いてしっかりとベテランの味を発揮されておられました。

 その後の懇親会の中でも佐藤先生の周りには写真を一緒に写される人で絶えず列が途切れなかったようです。

 さて、話は変わりいよいよ球春来たる!です

 春の選抜甲子園も始まり、郷土勢は21世紀枠で壱岐高校が初出場で参加。3日目に優勝候補の東洋大姫路に対し先制をしたものの、7対2で惜敗いたしました。

 なお、開会式の司会では諫早高校の古賀美希さんが選ばれ素晴らしい進行をされていました。尚、古賀さんは多良見RCのジェフリー君の娘さんという事でした。

 そして、明日からはプロ野球も開幕。

 皆さんのひいきの球団は今年の調子はどうでしょうか?

 我が、西武ライオンズは強力投手陣を看板に最下位から一気に優勝を目指します。楽しみな野球シーズンが始まります。 

 以上、会長の時間でした。

・ゲスト

 ながさき子ども食堂ネットワーク 吉岡 勝行 様

 入会予定者 鎮西学院高等学校  齋藤 州澄 さん


卓話

ながさき子ども食堂ネットワーク代表 吉岡 勝行 様

 只今ご紹介頂きましたまんぷく子ども食堂の吉岡です。ご案内を頂きありがとうございました。3月1日に貴クラブ様より、米300㎏寄贈して頂きありがとうございました。

 諫早市では個人でされている子ども食堂が4団体ありますので、75㎏ずつ分配させて頂きます。北ロータリークラブさんとのご縁は令和3年9月に子ども食堂へ食材を提供された情報をナイス新聞で知りました。

 貴クラブの会員さんでいらっしゃる千葉先生とは高校の先輩後輩の関係で、私の想いを伝えたところ会長幹事に話を伝えておくからとの返事でした。これが1年前の話で直前会長から大石会長に引き継がれ今回の運びとなりました。

 米を含め諸物価値上がりの中助かっています。4団体を代表致しまして改めてお礼申し上げます。

 子ども食堂の現状、活動、課題等々について報告を致します。子ども食堂は、2012年に東京で地域の子ども達に夕食を低価格で提供したことが始まりとされています。それから13年がたち子ども食堂の数は増加し続けています。2024年度には全国で過去最多の1万866カ所に達しています。長崎県でも20カ所増加して68カ所となりました。

 ここで諫早市内の子ども食堂の状況をお伝えします。現在諫早市内には私のところを含め、6団体の子ども食堂があります。

 一番初めに市内で立ち上げたのは、2016年ジスコ不動産が始めた子ども食堂です。障害者の就労支援事業所を持つNPO法人チャレンジド人財センターによる諫早未来食堂が有喜地区で月1回開催されています。ボランティア団体諫早こども自然学校によるYY子ども食堂は城見町公民館で月2回の昼食とさらに週2回の朝食の提供も行われています。さらに、パクパク食堂は諫早高校の生徒さんが主体となり年1回開催をされています。最近では去年8月に鎮西学院大学2年生の20歳の学生さんが代表を務めているとどろき子ども食堂があります。ここは高来地区で2カ月に1回開催されています。

 このように広がりをみせている子ども食堂ですが、どのような場なのでしょうか。1人でも立ち寄る事が出来る食事提供の場として全国に広がりました。子ども食堂は食べれない子が行くところ、子ども専用食堂と言われてきましたが、現在では貧困家庭の支援だけではなく、すべての子どもたちが安心して立ち寄れる居場所として広がりをみせています。

 さらに多世代交流や地域づくり、街づくりの拠点としても重要な役割を担っています。食事を提供するだけでなく、地域との交流やコミュニティづくりの場としても機能しています。私たちのまんぷく子ども食堂でも、ひとり親家庭やひとり暮らしの高齢者の方など、さまざまな方々が訪れます。子どもだけではなく、大人も含めて“ほっ”とできる居場所として、地域の町づくりや支援の拠点として、全国各地で大きな役割を果たしています。

 最近子ども食堂では、貧困家庭という言葉がささやかれています。そもそも貧困には経済的貧困、相対的貧困があります。経済的貧困は生活を維持できない生きていけないという状態の事、これは限りなく0%に近いと言われています。それに対して相対的貧困はその国の生活水準を下回る状態の事を指し、日本の貧困率は16%で子どもの貧困も15%をこえています。特にひとり親家庭の貧困率は49%で主要40カ国で、4番目に高い国です。日本の労働人口の平均所得は460万でひとり親家庭の平均年収はその半分の200万~250万くらいです。最近の諸物価高騰で経済的に厳しいひとり親家庭、低所得世帯への打撃は深刻です。そういう意味で子ども食堂の役割は重要だと考えています。

 次に子ども食堂をするきっかけについてお話いたします。私は保育園の仕事をしている関係上、毎日園児さんと接しています。天気の良い日は年長さんが年中年少さんの手を引いて散歩に出かけます。ある日年長の男の子がしゃがみこみ、先生歩けませんと言い出しました。先生の直感としてお腹でも痛くなったのかと思ったのですが、その子の口から出た言葉に衝撃を受けました。朝からご飯を食べていないと言うのです。理由を聞くとママがご飯を作ってくれないと言うのです。この言葉に心が痛みました。いかなる理由であっても子どもが空腹のまま過ごすことは、あってはならないことだと強く感じました。もう1つは、私は83歳になります。10人兄弟の家庭で育ちました。お袋は毎朝5時に起きて朝食を作ってくれました。円卓のちゃぶ台でご飯、味噌汁、漬物、たまには卵、干物がありました。最後にお袋が食べるころには冷えた味噌汁の鍋を抱えて荼碗に注いで食べていました。そんな中、親父はいつも子どもにはひもじい思いをさせてはいけない、湯気の立つご飯と味噌汁を食べさせないといかんと口癖のように言っていました。この親父の言葉も子ども食堂を始める原動力になりました。

 まんぷく子ども食堂は、2022年2月に新型コロナウイルスまん延防止等重点措置が解除されたのをきっかけに、3月から西諫早公民館にて始めました。今月から4年目のスタートとなります。毎月第1・第3土曜日の16時から18時に食事の提供をしています。

 次に立ち上げの経緯についてお話します。5年前他の子ども食堂の現場を見学し、ノウハウを学んだことです。そして活動場所を探し回る中で西諫早公民館にたどり着きました。ここはガス・水道・調理器具がそろっていて、すぐにも始められる環境でした。後は料理を作る人さえ集まればいつでも開店できる状態となり、続いてボランティアの確保です。たまたまこの場所で料理教室が行われていることを知り、私の想いを話したところ、西諫早地区婦人会の会長さんを中心に18名の方が協力してくださいました。さらに学生ボランティアを募るため、大学や高校に何度もお願いに行きました。その結果2~3人の学生さんが一緒に料理をしたり配膳を手伝ったりしてくれるようになりました。又夏休みのボランティア体験などを通じて支援が広がり現在では鎮西学院大学、長崎純心大学、長崎日大高校、西陵高校、諫早農業高校、そして一般市民の方々など多岐にわたって協力して頂いています。

 続いて食材・費用の確保についてです。まんぷく子ども食堂では大人100円、子ども無料でお腹いっぱい食べられるように準備しています。長崎県にはながさき子ども食堂ネットワークという組織があり、現在58団体が所属しております。私もそこから支援を受けています。この団体は立ち上げ支援や運営の相談窓口として機能し、個人や企業からの寄付や食材提供の受け皿となっております。私もこのネットワークを通じて食材などを提供して頂いています。又米農家からは古米、野菜農家からは市場に出せない野菜を頂いています。さらに西諫早公民館で実施している為、隣のAコープの店長さんが協力してくださり、問屋さんの協力で米、油、漬物等の商品を貰っています。又支援の輪も広がり行政、社会福祉協議会を通じて寄付の申し込みがありクリスマスには民間よりケーキを頂きました。このように官民一体となり支援の輪が広がっています。

 続いて周知活動です。当初はチラシを地域の方に手渡しで配り、その後ロコミで徐々にお客さんが増えていきました。60人くらいでスタートし現在では140人くらいに増えてきました。

 その他国や社協、民間等の助成金を活用していますが月2回の運営で私自身のポケットから出す事もあります。それでも子どもの笑顔が最高のプレゼントで、ありがとうの言葉が私たちの原動力となっています。

 次に私達の活動がどの様に進められているのかご紹介いたします。活動の準備は1週間前から始まります。月曜日にメニューを決め、火曜日に業者に注文し、金曜日に受け取り、土曜日に料理を始めます。保育園のメニューを参考にしながら、根物野菜、葉物野菜、発酵食品を中心の食事を提供しています。これはまさに昭和のおふくろが作ってくれた家庭の味です。当日は13時にポランティアの皆さんが集合し16時からの食事に間に合うように料理作りをします。初めのころは量や時間配分に苦労しましたが、最近は解消されそれぞれの家庭の味からまんぷく食堂の味へと仕上がります。

 利用者には子どもづれのお母さんが多く、栄養がとれてありがたいとの声も頂きます。ここでは普段は食べずに残すような料理もきれいに食べてくれる子どもたちがいます。これが孤食、粗食の解消となり食育にも貢献していると思います。利用者140人中70人位が大人で、その内半数はひとり暮らしの高齢者です。皆さん美味しいと完食してくださいます。

 このような活動を3年間続けていると、隣に座った人同士の交流が自然と広がっています。母親同士が子育ての話をしたり、高齢者が子どもたちに幼少時代の遊びを話したりと、世代を超えた交流が生まれるようになりました。いまでは珍しくなった、おじいちゃん、おばあちゃんと一緒に食事をする経験をここで味わえています。一方高齢者の方も、孫世代の方とおしゃべりしながら食事をして元気を貰っています。このように、食を通じて世代を超えた新たな場所としての役割を担うようになっています。

 最後に活動を継続していくうえでの課題と今後の活動の展望をお話いたします。

 課題として3点あります。1つは活動資金が足りないことです。昨今の物価高で毎回食材・調味料で25,000円から30,000円かかります。今年度はこども家庭庁からの助成金が半年間あり、このような助成金があるときは助かりますが、それ以外は個人で活動資金を確保する必要があります。2つ目は食材を保管する場所がないことです。寄付でたくさんの食材を頂きますが、保管できる倉庫がなく困っています。これは各子ども食堂の課題です。3つ目はボランティアの確保です。現在調理ボランティアとして、18名の方に協力頂いていますが最高齢は86歳で平均年齢も78歳です。継続した運営のためには、後継者を探し育てることも大きな課題です。活動に興味関心をお持ちの方がいらっしゃいましたらご協力をお願いしたいと思っております。

 今後の展望ですが、3年間の活動を経てまんぷく子ども食堂が皆さんの地域の大切な居場所となったのではないでしょうか。これからも食を通して皆さんの交流の場となり、安らぎの場として提供していきたいと思います。子どもたちの笑顔やありがとうの言葉が私たちのやりがいです。子どもの頃の楽しい思い出として覚えていて貰えることを願いながら続けていきたいと思います。ここでの出会いをきっかけに、地域の絆をさらに深める場となれば幸いです。

 ご清聴ありがとうございました。