*ロータリーの定義
ロータリーは、人道的な奉仕を行い、あらゆる職業において高度の道徳的基準を守ることを奨励し、かつ世界における親善と平和の確立に寄与することを目ざした事業と専門職務に携わる人が世界的に結び合った団体である。
*ロータリーの誕生とその成長
20世紀初頭のシカゴの街は、著しい社会経済の発展の陰で、商業道徳の欠如が目につくようになっていました。
ちょうどそのころ、ここに事務所を構えていた青年弁護士ポール・ハリスはこの風潮に堪えかね、友人3人と語らって、お互いに信頼のできる公正な取引をし、仕事上の付き合いがそのまま親友関係にまで発展するような仲間を増やしたい、という趣旨でロータリークラブという会合を考えました。ロータリー集会を各自の事務所持ち回りで順番に開くことから名付けられたものです。こうして1905年2月23日にシカゴロータリークラブが誕生しました。
それからは志を同じくするクラブが、つぎつぎ各地に生まれ、国境を越えて、今では世界163か国(2002年6月現在)の地域に広がり、クラブ数30,149、会員総数1,188,492人(2001年6月30日RI公式発表)に達しています。そして、これらの世界中のクラブの連合体を国際ロータリーと称します。
このように、歴史的に見ても、ロータリーとは職業倫理を重んずる実業人、専門職業人の集まりなのです。その組織が地球の隅々にまで拡大するにつれて、ロータリーは世界に目を開いて、幅広い奉仕活動を求められるようになり、現在は多方面にわたって多大の貢献をしています。
*日本のロータリー
わが国最初のロータリークラブは1920(大正9)年10月20日に創立された東京ロータリークラブで、翌1921年4月1日に世界で855番目のクラブとして、国際ロータリーに加盟が承認されました。
日本でのロータリークラブ設立については、ポール・ハリスの片腕としてロータリーの組織をつくり、海外拡大に情熱的に取り組んだ初代事務総長チェスリー・ペリーと、創立の準備に奔走した米山梅吉、福島喜三次などの先達の巧を忘れることができません。
その後、日本のロータリーは、第2次世界大戦の波に洗われて、1940年に国際ロータリーから脱退します。戦後1949年3月になって、再び復帰加盟しますが、この時、復帰に尽力してくれたのが国際ロータリーの第3代事務総長ジョージ・ミーンズでした。
その後の日本におけるロータリーの拡大発展は目覚しいものがあります。ロータリー財団への貢献も抜群で、今や国際ロータリーにおける日本の地位は不動のものになりました。現在、日本全体でのクラブ数は2,329、会員数101,670人(2006年5月末現在)となっています。
ロータリーの目的(旧「ロータリーの綱領」)
ロータリーの目的は、意義ある事業の基礎として奉仕の理念を奨励し、これを育むことにある。
具体的には、次の各項を奨励することにある。
第1
知り合いを広めることによって奉仕の機会とすること。
第2
職業上の高い倫理基準を保ち、役立つ仕事はすべて価値あるものと認識し、社会に奉仕する機会としてロータリアン各自の職業を高潔なものにすること。
第3
ロータリアン一人一人が、個人として、また事業および社会生活において、日々、奉仕の理念を実践すること。
第4
奉仕の理念で結ばれた職業人が、世界的ネットワークを通じて、国際理解、親善、平和を推進すること。
四つのテスト
言行はこれに照らしてから
1.真実か どうか
2.みんなに公平か
3.好意と友情を深めるか
4.みんなのためになるか どうか
5つの奉仕活動が中心です。
クラブ奉仕
会員相互の親睦を深め、和気あいあいとした協力体制を作ります。 また、クラブ全体の運営・調和を図る役割もあります。
職業奉仕
すべてのロータリアンが各自職場での代表でありロータリーの理想の模範を示し、その理想を分かち合うように勧めることを目的とします。これを端的に表したのが有名な四つのテストです。
社会奉仕
地域社会の中でその社会が欲しているものを探しだし、そのニーズに対して適切な奉仕活動を行います。
国際奉仕
ロータリーが世界平和と各国間の理解のために力となっている分野です。 青少年留学生の派遣や受入、世界各地の災害援助など世界的な社会奉仕活動を行っています。
青少年奉仕
毎年、才能と熱意のある何千人という青少年や若者(12~30歳)が、ロータリーの新世代プログラムを通じて貴重な体験を味わっています。地元や海外で奉仕活動を行うローターアクターとインターアクター、異文化体験ができる「ロータリー青少年交換」、地域を担う未来のリーダーを育てる「ロータリー青少年指導者養成プログラム(RYLA)」など、ロータリーにはさまざまな新世代プログラムがあります。
「新世代奉仕」はロータリーの5番目の奉仕部門です。